お気楽さんぽ

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2009年5月3日日曜日

●●●  嵯峨野の裏道 #7  千代の古道  ●●●


平安時代の貴族たちが、都から嵯峨野へと遊行した道、と伝えられている「千代の古道」。常盤・鳴滝辺りから音戸山という小さな丘を通って大覚寺をめざした道とも、梅宮大社辺りから大覚寺へ向かう道とも云われています。一つの道の名ということではないのかもしれません。今でも、あちこちにこのような「千代の古道」の道しるべが建てられています。
「嵯峨の山 みゆき絶えにし 芹川の 千代のふる道 跡はありけり」 在原行平 (後撰集和歌集)
など多くの歌人に詠まれた道のようです。
この写真の辺りは、昔はまだ土の道が残っていて、野菊やタンポポといった野の花が似合う道でした。東映の時代劇華やかなりし頃は、撮影所の近くに東映の馬場があって、そこのお馬さんたちがこうした道をポックリポックリ、ウンチしながらお散歩されるのでありました。田んぼからお仕事帰りのウシさんたちもポタリポタリ、家へ汲み取りにいったお百姓さんのリヤカーも通ったりしていて、昔はなかなか匂いの濃い生活をしていたのだなと思います。
千代の古道も多くは、バスの通る道になってしまいました。この写真の近くには、昔の御池通りのケヤキ並木のケヤキたちが、余生をゆっくり過ごしている一画もあって、そこは雑木林のような風格を漂わせています。

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