お気楽さんぽ

お気楽さんぽ

2010年4月18日日曜日

ボクは雑誌で育った

「ボーイズライフ」という雑誌があった。小学5年生くらいから2年ほど読んでいたと思う。「少年」というマンガ誌と「平凡パンチ」の間をつなぐ雑誌だった。この月刊誌と出会うことで、雑誌好きになってしまった。と言ってもいいくらいだ。マンガは少なかったが、冒険、ファッション、カーレース、ガン、世界のトピックスとなんでもござれ。小学生にとっていろんな世界を紹介してくれた、ありがたい雑誌だ。中学に進む頃には「平凡パンチ」や「プレイボーイ」という週刊誌が発刊されたし、「F6セブン」なんて雑誌もあった。「ガロ」も話題になった。「朝日ジャーナル」はまだ読まなかったけれど、発刊されたのはこの頃か。

その後「SFマガジン」「ミステリーマガジン」なども読み始める。ボクにとっての雑誌の黄金の時代が始まろうとしていた。

その後「ビッグコミック」など子ども向けでないマンガ誌が現れるし、「話の特集」や「○○責任編集 面白半分」なんて雑誌も読むようになった。「GORO」発刊もこの頃か。「GORO」は、バランスがうまくとれた雑誌で、グラビアタレントの文化を切り開きながら10年近く走ってきた。「NOW」というファッション雑誌もとてもよくできていて、ファッション雑誌なのに小説やエッセイに力を入れていた。今でも雑誌の鏡みたいに思っている。
誰かが深夜ラジオで、雑誌の創刊号を集めるのが趣味という話があって、それはいいと始めた。しかし、「写楽」や「SABU」(ホモ雑誌じゃないよ)「ワンダーランド」、「アンアン」「ポパイ」「ブルータス」や「エスクァイア」とさまざまな雑誌の登場に、創刊号を集めるという試みは財政的な忌憚を果たして消えてしまった。

映画から、テレビへ。アナログから、デジタルへ。さまざまなメディアの登場に刺激されてきた(または翻弄されてきた)世代なのだ。雑誌の種類なら今の方が多いだろうが、個性的な雑誌の数やアブナイ雑誌の種類では昔の方がはるかに多く、面白かったと思う。日常的な文化の濃さが、全然違うのだ。今のハイボールってなんか水に近くない?
昨年春頃からの、オピニオン雑誌次々廃刊のニュースにはじまり、ロングランの雑誌が相次いで廃刊している。雑誌ジャーナリズムや雑誌文化が消えていくのは、寂しい。
こんな時代の象徴ともなったiPadの登場も、少し悲しい。アメリカで売れすぎて、日本発売は1ヶ月伸びたらしい。

0 件のコメント:

コメントを投稿