お気楽さんぽ

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2015年8月1日土曜日

阿蘇をめぐって



家の引き出しに、阿蘇のロープウェイ乗り場で買ったメダルが今も残っている。小学生の頃は銀ピカだったメダルが、真っ黒メダルになってしまった。その時の阿蘇の印象は強烈で、ぜひもう一度行ってみたかった。今回、オヤジの納骨の後、阿蘇へ向かったのもそんな記憶を辿りたかったからだ。台風12号が長崎上陸かといわれていた午後3時頃、九州道を阿蘇へ向けて走っていた。

さすが台風の影響。晴れたと思うまもなく雲がわき、霧に包まれ、また光りがさしてくる。パキッと男らしい真夏の阿蘇を期待していたが、ミステリアスな雰囲気の阿蘇に出会ってしまった。今回は阿蘇に1泊したので、いろんな道を走り、南阿蘇の方の白川水源などにも足を伸ばした。しかしついに、高岳や中岳のその全容をみることは出来なかった。山頂付近は雲が降りてきて、まわりは霧状態。ときどき雲が流されると、草千里が現れる。もちろん山頂へは入山規制が続いていて、クルマも、ロープウェイもダメ。雲の切れ目からときどき白く光る噴煙が見える程度。でもかすかに見える噴火口の防空壕のようなコンクリートの塊は昔のままだった。

大きな外輪山に囲まれた阿蘇の風景は、阿蘇だけのもの。高原の感覚もあれば、青々とした長い林間道路もある。ハワイのような雨に浸食されたダイナミックな山肌がいくつも見られ、大きな裾野には畑がひろがっている。信州と違っていろんなお店やペンション、看板がないだけ景色が美しく感じられる。いったい何本くらいの林間道路が静脈のようにこの山々を取り巻いているのだろう。雄大な阿蘇の風景は、クセになりそうだ。

※写真は「ラピュタの道」付近。雲海が出る季節、この道をあがってくると空に続く道に見えるらしい。今は大雨台風で崖崩れ通行止めに。



草千里  緑千色  夏の風


中岳の 噴煙かくす 雲の峰



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