お気楽さんぽ

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2015年3月5日木曜日

「87分署」をもう一度


「翳りゆく夏」というドラマをWOWOWでやっていた。20年前の病院内での乳児誘拐をテーマにした、よくできたドラマだった。日本の原作は読んでない。この話の中でエド・マクベインの「キングの身代金」が小道具としてでてくる。いわずと知れた黒澤明監督の「天国と地獄」のベースとなった本だ。

このドラマの中で「キングの身代金」は、一部のミステリーファンくらいしか知らない本として登場する。『そらないわ!』と思わず、テレビにツッコミををいれてしまった。「ミステリー」というのも引っかかったが、まぁ早川のミステリー文庫から出ているのだからしょうがない。当時も「ハヤカワミステリーマガジン」というのがあったくらいだから。でも「87分署」シリーズは、警察小説の金字塔だ。そのシリーズの中でも重要な一冊で、一部のミステリーファンしか知らないということはないだろう。それとも、20年前はもうそうだったのか。

それにしても、懐かしい。もう何年「87分署」を読んでいないだろうか。Wikipediaでみたら、2005年まで刊行がつづいて、56冊も出ているのですね。スティーブ・キャレラ、マイヤー・マイヤー、バート・クリング…。思い出すだけで、涎が出てくる。あの頃の本はまだ家にあるだろうか?そうそう、この「87分署」はテレビドラマにもなっていた(日本の「裸の街」シリーズもそうだけど)、モノクロ時代の米ドラマがあったはずだ)。YouTubeを探してみよう。




こういう昔読んだ本の主人公たちは、なつかしい友人のように思える。あれからどうしていたんだろう。クレアはどうしているんだろう?「87分署」だけでなく、ボストンの「パーカー」は元気だろうか?恋人の名前は何ていったかな?こういう人たちにもまた、逢いにいかなくちゃ。忙しい、忙しい。



北窓を 開けてキャレラ 弾丸をこめ