映画のカメラマンだった父はレコードを、映画フィルムの缶に入れていた。フィルム一巻の直径と、レコードはほぼ同じ。10枚ほどのレコードがひと缶のなかにすっぽりと収まるのだ。35年ほど前、家を建て替えた時にそのレコードは紛失したと父もボクも思い込んでいた。ところがこの前、押し入れの奥深くまで整理していると分厚い袋の中からそのレコードがふた缶見つかった。
いちばん古いのは1947年にヒットしたというアル・ジョルソンの「Anniversary Song」だろうか。「お楽しみはこれからだ!」のセリフで有名な、世界初の長編トーキー映画「ジャズ・シンガー」の主演俳優だ。その伝記映画「ジョルスン物語」の挿入歌がこの「Anniversary Song」らしい。プレーヤーのあった時にはレコードが見つからず、レコードが見つかった今はプレーヤーがない。でもなんと、アル・ジョンソンの「Anniversary Song」はYou Tubeで聞くことができた。
父のレコードは映画にまつわるレコードが多い。なかでもビング・クロスビーものが多く、クリスマスの楽曲が多いようだ。小さかったボクは映画を見に行った「黄色いリボン」のレコードが好きで、何回も聞いていたような記憶がある。
ということで2016年も大晦日。今年もおつきあいありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。
ジングルベル 音凍らせて 四十余年
黴の匂い 錆の匂い 冬の音 (鯛風)
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